アクセス解析の読み方
登録日:2014/05 リライトしました
アクセス解析を眺めてるだけでは意味がない!
アクセス解析は今やかなり専門的な知識やノウハウが必要となってきてまして、その内容をしっかり書こうとすると本一冊で足りないくらいの分量がありますね。
このページでは「アクセス解析ってどういうモンなの?」という方、「数字は見てるけど、どう活用するのかわからない」という方を対象としています。
2015.08.18より「Yahoo! 検索」がSSL化へ段階的に変更していくことになりました。
セキュリティ強化とは言うものの、「検索キーワード」が取得できなくなりますので、以下のコンテンツはあまり参考にならないかもしれません。
まずはコレをしっかり念頭におくべし!
「よぉ~~~し!アクセス解析やっぞ!」
と意気込んで解説書を読んでも、まずそのカタカナ用語と数字で気分が悪くなる人が多いんじゃないでしょうか。
これは「ホームページのアクセスのされ方」を結構あいまいに捉えているから、途中でワケが分からなくなると思うんですね。
まずはアクセス解析の基本となるどういう流れでユーザーは「問合せ」してくるのかを図解にしてみました。
ちなみに、お問合わせやご購入などユーザーからの何かしらアクションがあることを「コンバージョン」といいます。この用語はさすがにマスト中のマストなので、覚えておきましょう。
ユーザーは十人十色
これはあなたのサイトに訪れるユーザーたち。
いろいろな人がいます。そして、いろいろな人たちはいろいろなキーワードでやってきます。
検索から到達(ランディング)まで
このユーザー達があなたのサイトにたどり着く流れです、まずはご覧ください。
気づきましたでしょうか。ヒットさせたいキーワードは沢山あるんですが、全てをヒットさせることは困難ですよね。
実際はブルー部分のように一部のキーワードのユーザーしか到達できていないわけです。
もちろん、アクセス解析もこの到着したユーザー情報のみしかわかりません。
そこで、
オーバーチュアやアドワーズといったキーワード広告や、中身のコンテンツを増やして、キーワードの幅を広げます。※
サイト内の各ページもキーワードでヒットするわけですので、単純に考えてもページ数が多いほうが有利ですよね。
※広告は念のためヒットせたいワードを全て登録することが望ましいです。
ちなみに、分かりやすいようにキーワードを主なタイプによって色わけしてあります。(左図)
ここで、一つポイントになるのは、キーワードの違いでユーザーの目的やタイプが違うということをしっかり把握しておくことです。
ユーザーは同じタイプの人ではない。
アクセス解析の集計データを見てると、ついユーザーのタイプまで想像しないんですが、同じキーワードでも十人十色ということを今一度覚えてくださいね。
では、改めて一気に最初からフローを表示すると、
コンバージョンフロー
という具合なわけです。
で、この図でいうと8人が見に来て2人が問合せ(コンバージョン)ということになり、確率でいうと 2÷8で25%ということになります。
この確立を「コンバージョン率」といいます。
※実際25%のコンバージョン率もあったらギネス級です(笑) サイトの種類によって異なりますが、コーポレートサイトの場合で1%~3%もあれば成功と言われるでしょう。
上の図をプリントアウトしておいても便利かもしれませんね、ココから図のみ別ページで開けます。
アクセス解析の読み方
コンバージョンフローが分かったところで、いよいよアクセス解析の数字を眺めてみたいのですが、最低限以下の用語はざっと覚えておいたほうがいいと思います。
ページビュー (PV) |
サイト内の閲覧されたページ数 1人が3ページ見たら「3ページビュー」となる 上の図でいうとこうなります。 |
---|---|
ユーザー (ユニークユーザー) |
ページビューとは逆に、「何人」が見に来たのかという数。 |
セッション数 | 簡単にいうと「延べ人数」 |
サイト滞在時間 | 閲覧開始から離脱までの時間。 ただし、アクセス解析の種類によって精度がまちまち。あくまで目安といった所。 |
直帰率 | 他のページを見ずに離脱してしまった割合 関係ないキーワードでたどり着いた人も少なくないので、この数値を直接とらえるのはよろしくない。(上の図で言うとのユーザーなど) こちらが狙ってるキーワードで見に来た人が、直帰したかどうかが 重要。 |
PC環境 | 見に来たユーザーの使用している環境 ブラウザやOS、画面の色、解像度、フラッシュのバージョンなどがわかる。 |
参照サイト (参照元) |
そのホームページにたどり着く前のサイト。 |
キーワード (オーガニック検索) |
検索エンジンで検索されたキーワード |
ソーシャル | 最近は検索エンジンではなく、FacebookやツイッターなどSNSから訪れたアクセス |
サイトコンテンツ (アクセスページ) |
閲覧されたページ どのページが人気ページ、またはリンクされているのかがわかる |
地図上のデータ表示 (地域) |
閲覧ユーザーの地域 ただし、接続元のホストから識別するため精度は高くはない。おおよそ。 |
だいたい、わかりましたでしょうか。
それでは、ご自分のアクセス解析をざっと見てみてください。
「ふ~ん・・・」
そうなりますわな。
アクセス解析は数値だけを見てても何の役にも立たないわけです。その数値からいくつかのポイントを予測することが重要なのです。
但し、アクセス解析というのはどこまで行っても「有力な仮説」を考えるものになりますので、競馬新聞読んでレースの予想を立てるようなものかもしれません。
(こうやって書いたら専門家に叱られそう・・・)
さて、大分長くなってきましたので、大雑把ですがポイントのみを説明していきます。
1.狙っているキーワードでしっかりユーザーが辿りつけているか
こんなんじゃアカンということです。
で、これについてはアクセス解析だけじゃ分かりません。
1.狙っているキーワードを箇条書きにしておいて、アクセスのあるキーワードをチェック。
2.アクセスのないキーワードを、実際にヤフーやグーグルで検索してみましょう。
3.ヒットしていないようであれば、広告を打つか、ページを増やして検索エンジンにヒットするよう施策を考えましょう。
2.コンバージョンのあった人のパターンを把握する
お問合わせ(コンバージョン)してくるユーザーの行動を集めます。
1.どんなキーワードで到達したか
2.どのページを見ていたか
3.何曜日、何時ころにアクセスしてきたか
これらを沢山集めることで、あなたのサイトのお客さんの「習性」が見えてくる場合があります。
例えば、介護施設のサイトなどは日曜の夜やお盆、正月など親戚が集まった後にお問い合わせが多い(ネタバレですね!)んですが、もちろん業種やサービス内容によってそれぞれ異なるので、そういう「習性」を把握して、その曜日や時間帯に集中して広告を打てば、かなり効率的になります。
また、思わぬキーワードでコンバージョンによくつながっているなんてこともあるかもしれません。そんなワードが見つかれば、そこから関連するキーワードを追加するコンテンツに含めるのもよいでしょう。
ここでのポイントはキーワードをグループ化してまとめておくことです。
「ホームページ制作 名古屋」も「WEB制作 名古屋」もコトバは違っても、おおよそ同じ目的の人ですよね。これらは同じグループとして考えましょう。
3.直帰率の高いページをチェック
狙ったキーワードでユーザーがたどり着いたところまでは成功、でも他のページをまったく見ずに去っていってしまった。
あぁ、私の何がイケないの?
となりますよね。
せっかくユーザーの引き込みは成功しているので、少しでもサイト内をぶらぶらしてもらいたいものです。
コンテンツの文章がダメなのか、写真がイケてないのか、そもそもコンテンツの内容がズレてるのか等、しっかりとコンテンツを見直してもよいでしょう。
よくね、一度作ったページはそのままで、どんどん新しいページを作ろうとする人がいるんですが、せっかくユーザーがたどり着くページがあるんだったらそのページを無駄にしないほうがいいですね。
このページ(アクセス解析の読み方)も、数年前に書いたページをまるっと書き直しています。
実際、結構面倒でしょ!
以上がよくアクセス解析を使って読み解くポイントの一部になります。
アクセス解析の数字をレポートで出す程度なら、機械的にポイッと出せますが、上記のような「考察」まで入れると実際とても時間が掛かりますね。
とはいっても先述したようにただ数字見てるだけなんて意味がないわけで、WEB担当者に任命された方はぜひがんばってマメに情報集計と考察を行ってください。ただし、あまり一人で抱え込まないほうがいいですね(笑)。
ちなみに私がGoogleアナリティクスでまとめているマイレポートのテンプレートを貼っておきますので、試しに設定してみてください。
https://www.google.com/analytics/web/template?uid=msqlnayyQAay-TlyppFzuQ
(このリンクをクリックすると、あなたが管理しているGoogleアナリティクスのマイレポートに設定できます。もちろん、図や表の組み方を設定するだけなので、アクセス解析のデータが外に公開されるということはありません。)
こんなカンジで見やすくなります。
また、グーグルアナリティクスの画面を説明して欲しい!とよく言われますが、しょっちゅう仕様が変わることと、カンタンに説明できる情報量じゃないので、専門書を買って自力でがんばっていただくか、ご要望とご予算があれば専門のインストラクターさんを手配しますので、ご相談ください。
自力で勉強したいという人はこの本がおススメです。
できる逆引き Googleアナリティクス Web解析の現場で使える実践ワザ240
それでは今回はこの辺で。
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